研究結果の品質や信頼性を継続的に向上するため、品質マネジメントシステム(Quality Management System:QMS)を取り入れよう!と言われるようになって、まあまあ時間はたっていますが、いまだに「結局どういうこと?」とふわふわしている印象があります。これが正解だ!なんて主張するわけではありません。筆者なりに各種ガイダンスやISO9001などを参考に具体的なアクションを考えてみました。
- 経営層(組織の責任者)のコミットメント
経営層が品質方針を明確にし、組織全体に宣言します。 - QMS推進チームの編成
各部門から選出し、クロスファンクショナルなタスクチームを構築します。 - 品質方針と品質目標の設定
組織のミッション・ビジョンに基づいた品質方針を策定します。SMART(Specific:具体的, Measurable:測定可能, Achievable:達成可能, Relevant:関連性がある, Time-bound:期限がある)な品質目標を設定することが推奨されます。 - 現状分析とギャップの特定
現状の業務プロセスと理想的なプロセスとのギャップを明らかにします。 - プロセスと手順の文書化
標準作業手順書(SOP)や業務マニュアルを作成し、業務の標準化と一貫性を確保します。 - 教育・訓練の実施
全ての職員がQMSの目的と自分自身の役割を理解します。 - QMSの実装と運用
計画したプロセスと手順を実際の業務に適用します。 - パフォーマンスのモニタリングと測定
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)を設定し、定期的にデータを収集し、改善点を特定します。 - 内部監査の実施
指名された内部監査員は、監査計画を策定しQMSが計画通りに運用されているかを確認します。終了後は監査結果を報告し、是正措置を提案します。 - マネジメントによるレビュー
定期的なレビュー会議を開催し、経営層がQMSのパフォーマンスを総合的に評価したうえで目標の達成状況や改善策を検討します。必要に応じて資源の再配分や方針の見直しを行います。 - 継続的な改善
PDCAサイクルをまわし、品質と効率を持続的に向上させます。すなわち是正措置と予防措置を計画・実施します。
もちろん、QMSの導入と推進は、一度きりのプロジェクトではなく、組織全体で継続的に取り組む活動と言われています。そして、QMS成功の鍵として次のものが挙げられます。
- リーダーシップ:経営層(責任者)が率先してQMS活動に参加し模範を示す
- 継続的な教育
- エンパワーメント:現場への権限委譲
- コミュニケーション:定期的なミーティングなどで情報を共有
対象となる業務内容によって、調節は必要になりますが決して難しい概念ではないのかなとも感じます。
クロスファンクショナルなコミュニケーションが重要となりますので、いわゆる「旗振り役」がいるとスムーズに推進できるかもしれません。私でよろしければ旗を振りますよ(^^)。
この記事が参考になれば嬉しいです。