キャンベルの法則に考えさせられた

RBA(Risk Based Approach)がもてはやされる中、RBAを実践するためのツールとしてKRI(Key Risk Indicator)を活用して、モニタリング等を最適化する、、、といった話しを耳にすると、なんとなく違和感を感じていました。考え方は納得できるし、共感するのですが、何かが引っかかる。。。でも何故引っかかるのか自分でもわからない。。。といったモヤモヤの正体が少しわかった気がします。

キャンベルの法則とは

キャンベルの法則(Campbell’s law)とは、社会科学者のドナルド・T・キャンベルにより提唱されたもので「どのような定量的な社会指標も、社会的意思決定に用いられると、その分だけ劣化圧力を受けやすくなり、追跡対象としていた社会的プロセスがゆがめられ劣化する傾向が強まる」という法則です。具体的なものとして、学習到達度試験を実施することにより試験結果そのものが教育の目標になると、教育レベルの指標としての意義を失い、好ましくない形で教育課程を劣化させる。と説明されています。これを自分なりに解釈すれば、教育が子供達の知的好奇心を満たすことにより子供達の人間形成や成長に貢献する。ことが目的だったはずが、いつしか試験成績が良いことが目的となり、好奇心旺盛な子供達は「教育の場はつまらない」と居心地の悪さを感じてしまう。という本末転倒を招きやすいということだと思います。

同じく事例として【コブラ効果】という話しもわかりやすいです。
イギリス統治時代のインドにおいて、路上に出現する猛毒コブラに襲われる事故に悩まされていた政府は、コブラを買い取る政策(コブラを捕獲した人に報奨を出す)を打ち出しました。その後、路上でコブラに襲われる事故が減り、この政策は成功したように見えました。しかし、、、報酬を得るためにコブラを養殖しはじめる人がいたのです。これに気づいた政府は、コブラの報酬制度を廃止しました。すると、、、コブラを養殖していた人は、もう価値の無いコブラを放してしまったため、最終的には政策前よりもコブラが増えてしまいました。

RBAとかKRIの難しさ

冒頭にも述べたように、RBAとかKRIの考え方には共感していますが、「意思決定のために指標として用いると、それは劣化する」という教訓を十分に踏まえ、慎重に考える必要があるなぁと改めて認識させられました。そして、そのためには本来の目標を忘れることなく、目標を達成するための方向性がずれていないか?本末転倒になっていないか?随時、自分自身をチェックしなければいけないのだと思います。

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