定義(Definition)の重要性:曖昧さからの脱却

私たちの日常会話やプロジェクト計画でよく見られる曖昧な用語の使用は、実は大きな課題を抱えています。 例えば、「データの質を改善したいので、実践的なトレーニングをしたい。そのためにグループワークを多めに取り入れた効果的なプログラムをしっかり考えたい」という表現には、多くの「ツッコミどころ」が隠されています。この記事では、曖昧な定義の問題点と、その解決策について考えてみましょう。

曖昧な定義の問題

上記「データの質を改善したいので、実践的なトレーニングをしたい。そのためにグループワークを多めに取り入れた効果的なプログラムをしっかり考えたい」の一文だけでも、私であれば以下のようにツッコミたくなります。

  • 「データ」とは何か?
    • 測定値のようなデータ?
    • それとも測定時刻のようなメタデータ?
  • 「質」とはどのような状態を指すのか?
    • 誤記・誤読等の間違え?
    • 測定するタイミングを間違えた等の勘違い?
    • 偽りの結果を記載する等の捏造・改竄?
  • 「改善」するとは、どのような変化を意味するのか?
    • 何が、どのような状態になれば改善?
    • あなたの改善と私の改善は同じ?
  • 「実践的」なトレーニングとは具体的に何か?
    • 何を持って実践的?
  • 「多めに」とはどの程度を指すのか?
  • 「効果的」とはどのような結果を期待しているのか?
    • 1000円のコストで100円の利益と、100万円のコストで500万円の利益を比べられる?
    • 2人で10時間と、10人で3時間を比べられる?
  • 「しっかり」とはどの程度の努力や注意を意味するのか?
    • 自分ではやり切ったつもり?
  • 「考えたい」とは、どの程度の計画性を持っているのか?
    • 考えて終わり?
    • どんな結果が得られたらゴール?

これらの用語が具体的な定義を欠いているため、人によって解釈が異なり、結果として意思疎通が難しくなります。特に研究やプロジェクトにおいては、このような曖昧さが「研究はうまく行った」「期待していた結果と異なる」「研究は無意味だった」というような、相違する評価や満足度の原因になります。

定義の明確化の重要性

ここで重要なのは、「定義を明確にする」という行為です。どんな状況でも「その定義は?」と自問自答する癖をつけることが、誤解や期待のズレを防ぎます。あなたの常識と私の常識は違うということを忘れずに、常に次のようなことを心がけます。

  • 用語を説明にする
  • 目的を明確にする
  • 方法・手順を詳細に述べる
  • 目標値・期待値を定量化する

まとめ

曖昧な定義は、意思疎通の障害となり、最終的には成果に影響を与える原因となります。たとえば、指示した側は「ちゃんとやってと言ったのに、なぜちゃんとやらないのか。」と、指示を受けた側は「ちゃんとやったのに、なぜちゃんとやっていないと非難するのか。」とお互いがストレスを抱えることにつながりかねません。定義を明確にすることは、効率的なコミュニケーションと研究やプロジェクトの成功への鍵だと考えています。
DMとはデータマネジメント(Data Management)の略称ですが、実はDefinition Management でもあるのですね。

あ、本日は大晦日でした。本年も多くの皆様に支えられて充実した一年を過ごすことができました。改めまして感謝・感謝です。 来年も皆様にとって素敵な年となりますように、心より祈念します。良いお年を♪

PAGE TOP