考える力を伸ばそう!帰納法、演繹法そしてアブダクション

日常生活でよく使われている「考える方法」には、いくつかの種類があります。今回は、以前にもお話しした「帰納法」「演繹法」に加えて、「アブダクション」という考え方についてお話しします。

1. 帰納法とは?

帰納法は、いろいろな経験から共通点を見つけて、そこから結論を導く方法です。

: 毎日学校に行く途中で見た犬が、すべて尻尾を振っていたとします。そこで、「犬はみんな尻尾を振る生き物なんだ」と考えるのが帰納法です。

メリット: 実際に見たり、経験したりしたことから結論を出すので、現実に近い考え方ができます。

デメリット: 実際に見ていないことが存在しないという確証はありません。(いわゆる”悪魔の証明”)

たとえば、元気がない犬や、特定の犬種は尻尾を振らないかもしれません。

2. 演繹法とは?

演繹法は、すでに知っている一般的なルール(前提)から、特定の結論を導く方法です。

: 「すべての犬は哺乳類だ」という前提があれば、「これは犬だから哺乳類だ」と考えるのが演繹法です。

メリット: しっかりした前提があれば、確実な結論が得られます。

デメリット: 前提自体が間違っていると、結論も間違ったものになります。

目の前にいる生き物は、そもそも犬ではないのかもしれません、、、

3. アブダクションとは?

アブダクションは、得られた情報から、最も可能性の高い仮説を立てる方法です。
なお、自分自身がしっくりとくる日本語がないのでカタカナにしました。

: 家に帰ったとき、「ペットの犬が元気がない」という得られた情報から何かおかしいと思い、「お腹が痛いのかもしれない」と仮説を立てるのがアブダクションです。もちろんこの場合、他にも原因は考えられるのですが、過去の経験や知識から最も可能性の高い仮説を立てているのです。

メリット: 今までにない新しいアイデアや解決策を思いつく可能性がある。

デメリット: この仮説が正しいとは限りません。仮説が外れていた場合は、他の可能性を考える必要があります。

つまり、「この仮説は外れている」と速やかに判断する力が必要となります。(いわゆる”サンクコスト効果”とか”コンコルド効果”とか)

4. 帰納法と演繹法の比較

帰納法演繹法は、一見似ているように思えますが、実は使い方が違います。たとえば、数学の授業では、演繹法を使って公式を応用して問題を解きます。一方で、科学の実験では、帰納法を使って観察結果から結論を導き出します。

これらは、状況に応じて使い分けるのが大切です。一般的な考え方としては、確実な前提であるならば演繹法、不確実な前提であれば帰納法を使うことになります。

5. アブダクションの重要性と鍛える方法

今の時代、未来が予測しにくくなっています。「過去に経験したことのない、、、」「今まで観察された値を上回る記録的な、、、」といった表現を耳にすることも多いと思います。

つまり、これまでの記録(データ)が無いため帰納法が使えない。当然、確度の高い前提もまだ無いため演繹法も使えない課題が多発することになります。だからといって、これらの課題を放置し先送りにすることはできないので解決する力が求められるのです。そのため、アブダクションの重要性が増しているのだと思います。

アブダクションを鍛える方法は?

次のようなことを日常的に取り入れることでアブダクションは鍛えられるのではないかと考えています。

  1. 仮説を立てる練習: 日常の小さな出来事に対して、「そもそも、どうしてこうなったのか?」と考え、その理由をいくつか考えてみる。
  2. 新しい視点を取り入れる: 本を読んだり、映画を見たりして、普段とは違う視点や考え方を学ぶことで、アブダクションの力が鍛えられるます。例えば推理小説などで、主人公がどのタイミングで、何を見た時に、どんな仮説を立てたのかを考えながら楽しむ。
  3. 問題解決ゲームで遊ぶ: 謎解きゲームやパズルを解くことで、限られた情報から推測する力を鍛えられます。
  4. どんどん失敗する: 何事も try & Error です。どんどん試して、どんどん失敗しましょう。失敗を多く経験することで仮説の精度が上がっていくことを実感しましょう。
    極端な言い方をすれば「失敗することがデフォルト」くらいの寛容性を持てれば、サンクコスト効果とかコンコルド効果から解き放たれると思います。

以上は自分なりに考えてみた方法ですので、個人的な趣味などに偏っているかもしれませんので悪しからず。。。

まとめ

今回紹介した「帰納法」「演繹法」「アブダクション」は、それぞれ異なる考え方ですが、どれも私たちが日常生活や仕事で役立つ大切なツールだと思います。特にこれからは、変化の激しい世界で新しい考え方を生み出す力が必要となります。ここで紹介したアブダクションを意識して、仮説を立てることに挑戦してみましょう!

この記事が参考になれば嬉しいです。

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