リーダーシップやマネジメントの重要な概念であると言われている「Delegation」と「Empowerment」について、何となくわかるようなわからないようなモヤモヤしていたので、自分なりにその解釈を考えてみたいと思います。
1. Delegationとは?
まずは「Delegation」について見ていきましょう。これは日本語で「権限委譲」と訳され、簡単に言うと、上司が自分の持つ仕事やタスクを部下に任せることです。
1.1 範囲
Delegationの範囲は通常、特定のタスクやプロジェクトに限定されます。例えば、プロジェクトの一部を担当するよう指示することがこれに当たります。
1.2 目的
Delegationの主な目的は以下の二つです:
- リーダーの時間を節約し、組織全体の効率を向上させること。
- 部下が新しいスキルを学び、成長する機会を得ること。
1.3 実施方法
Delegationの実施方法は、上司がタスクを詳細に説明し、部下がその指示に従って実行するという形になります。上司は部下に対して明確な指示を出し、部下が適切にタスクを遂行できるようにサポートすることが成功の鍵となります。
2. Empowermentとは?
次に「Empowerment」について見ていきましょう。これは日本語で「権限付与」と訳され、個人やチームに自主的に意思決定を行う権限を与え、責任と自由を持たせることを指します。
2.1 範囲
Empowermentの範囲はDelegationよりも広範囲で持続的です。具体的なタスクだけでなく、プロジェクトチームや組織全体の文化や環境の変革を目指すことが多いです。
2.2 目的
Empowermentの主な目的は以下の二つです:
- 従業員のモチベーションを高め、創造性や自主性を促進すること。
- 組織全体のパフォーマンスを向上させること。
2.3 実施方法
Empowermentの実施方法は、自主的な意思決定を奨励し、従業員が自分のアイデアや解決策を提案できるようにすることです。上司はサポート役に回り、必要なリソースや情報を提供することに尽力します。
3. DelegationとEmpowermentの違い
3.1 違いのまとめ
- Delegation(権限委譲): 上司が特定のタスクやプロジェクトを部下に委ねること。具体的な仕事の指示があり、部下はその指示に従って実行します。
- Empowerment(権限付与): 従業員に自主的な意思決定を行う権限を与え、責任と自由を持たせること。従業員は自分の役割に対して責任を持ち、自主性を発揮します。
3.2 具体例
具体例を挙げて違いを見てみましょう。
Delegationの例 プロジェクトマネージャーが新しいプロジェクトの一部を担当するようにチームメンバーに指示します。マネージャーはタスクの詳細を説明し、進捗をチェックし、必要に応じてサポートします。
Empowermentの例 会社の経営陣が、従業員に新しいプロジェクトのアイデアを提案するように奨励します。従業員は自分たちでプロジェクトの進め方を決め、必要なリソースを調達し、自主的にプロジェクトを遂行します。
4. なぜEmpowermentが重要なのか?
現代のビジネス環境において、Empowermentが非常に重要な役割を果たすと言われる理由を見ていきましょう。
4.1 従業員のモチベーション向上
Empowermentにより、従業員は自分の仕事に対して大きな責任を持つことができます。これにより、仕事へのモチベーションが高まり、生産性が向上します。
4.2 創造性の促進
従業員が自主的に意思決定を行うことで、新しいアイデアや解決策が生まれやすくなります。これにより、組織全体の創造性が促進されます。
4.3 組織の柔軟性向上
Empowermentにより、従業員は迅速に意思決定を行うことができ、変化に迅速に対応できるようになります。これにより、組織全体が柔軟で適応力のある体制となります。
5. Empowermentを成功させるためのポイント
Empowermentを成功させるためには、いくつかのポイントがあります。
5.1 明確な目標設定
従業員に権限を与える前に、明確な目標を設定し、その目標に向かって進むための指針を示すことが重要です。
5.2 適切なサポートの提供
従業員が自主的に意思決定を行えるようにするためには、必要なリソースや情報を提供し、適切なサポートを行うことが重要です。
5.3 信頼関係の構築
上司と従業員の間に信頼関係が築かれていることが、Empowermentの成功には欠かせません。従業員は上司から信頼されていると感じることで、自信を持って意思決定を行うことができます。
6. まとめ
いかがでしたか?DelegationとEmpowermentの違いについて理解が深まったでしょうか。どちらもリーダーシップやマネジメントにおいて重要な概念ですが、その目的やプロセスには大きな違いがあります。
- Delegationは特定のタスクやプロジェクトに焦点を当て、上司が主導するプロセスです。
- Empowermentは従業員の自主性を重視し、より広範な責任と権限を与えるプロセスです。
現代のビジネス環境では、Empowermentが重要な役割を果たすと言われています。従業員のモチベーションを高め、創造性を促進し、組織全体の柔軟性を向上させるためには、Empowermentを効果的に活用することが求められます。
ただし、決して「丸投げ」とは違うこと、そしてDelegationが適切である局面もあることなども忘れてはいけません。
この記事が参考になれば嬉しいです。